おおきな木では、昨年の春から店内でのマスク着用を求める表示をなくしました。「マスクはご自由に。なしでもかまいません」と入り口に表示してあります。スタッフも必要なとき以外は外すようにしました。でも、ノーマスクで入店される方はほとんどいません。まだまだ感染者はそんなに減らないし、同調圧力の強いお国柄なので、お客様の反応が気にならない訳ではないのですが、「マスクをしてない人を見るとホッとするわ」と言われたり、今日初めてご来店された親子連れの方などは、僕がマスクをしていないのを見て、「お店の人がマスクをしてないなんて、素敵なお店ですね」などと言われてしまいました。もちろんその親子もノーマスク。素敵です。でも、それが普通なんですけどね。
29年続けてきた「おおきな木野外塾」ですが、こちらも今年度からマスク着用を求めることをやめました。基本が屋外での活動なので、「屋外ではマスクを外すようにしましょう」という政府広報に従っているとも言えます。それに、今のオミクロン株は感染力は強いかも知れませんが、感染しても無症状か軽症で、とくに子どもの場合は重症化することはほとんどありません。
おおきな木には、「野力Tシャツ」というオリジナル商品がありますが、子どもは「野力(のぢから)」で育つのだ、という思いで作った造語です。野生の力、英語で言えば “Wild Power” でしょうか? 自然の中で暮らしたり、遊んだりすることから得られる力で、子どもだけでなく大人にとっても大事な力です。
野外塾で年間を通じて何度も行なっているプログラムがデイキャンプ。岐阜市内の秘密基地と呼んでいる場所で一日を過ごします。四季折々で、食べられる野草や木の実などを摘んでたき火で料理したり、昆虫や水の生き物採集をしたり、ロープコースを作って遊んだりといろいろ。いろいろ用意はしていくのですが、野外塾は「放し飼い」が基本なので、子どもたちはそれぞれ気の合う子たちとつるんで勝手に遊んでいます。鬼ごっこや木登りをしてる子もいれば、木の枝や葉っぱを集めてすみかを作ったり、落とし穴を掘ったり、刀や弓矢を作って戦っている子もいたり。中には一日中たき火のまわりに居座っている子もいます。最近の子は外で遊ばなくなったと嘆いている大人の方もありますが、決してそんなことはありません。子どもたちを自然のフィールドに連れて行って、自由に遊べる時間を作ってやればいいのです。あとは「野力(のぢから)」に任せましょう。
コロナ禍において、子どもたちはマスク着用を強要されたり、大声で歌ったり喋ったりできないなど、いろいろと行動制限をさせられてきました。しかし、病気にかからないようにするために必要なのは、マスクをつけたりワクチンを打ったりすることではありません。何より大事なのは自己免疫力をつけることです。そのためには、屋外で紫外線を浴びて遊ぶことが一番です。そして、マスクを外して五感で自然の音や匂いを感じましょう。子どもは群れで育って行きますが、気の合う仲間たちとじゃれ合って遊んだり、大声を出したり、歌ったりすることも免疫力アップにつながります。
マスクやワクチンでコロナ禍を終息させることはできませんでした。それどころか、マスクやワクチンやアルコール消毒が自然免疫力を下げているという指摘も数多くあります。感染症対策もこの春には緩和されるでしょうし、いつまでも同調圧力に負けていないで、「マスクを捨てて、野に出よう!」ではありませんか。
おおきな木 杉山三四郎
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