STOP WAR! 「平和」とは…?

 「ロシアの殺し屋、ああオソロシや」。そういえば、こんなダジャレを子どもたちが口にしていた時期がありました。そのときは、「そんな恐ろしいダジャレはやめなシャレ」なんて突っ込んでましたが、それが本当になってしまいました。

 先日、おおきな木野外塾では、富山県南砺市まで雪国体験に行ってきましたが、そのバスの中の余興では、小学生たちの間から「プーチン憎し」の声が上がっていて、ちょっとびっくりでした。「あったらいいなあ、こんな薬」というやりとりでは、「空を飛べるようになる薬」とか「勉強しなくても賢くなれる薬」とか、いろんな答えが子どもたちから返ってきますが、「プーチンを殺せる薬」というのも出てきて、みんなの賛同を得ていました。毎日、ウクライナから届く悲惨な映像を子どもたちも憤って見ているのでしょう。

 ロシア軍による無差別攻撃は、住宅や幼稚園、小学校、病院、駅、ショッピングモールなども標的にし、避難者たちが大勢集まる劇場まで破壊しています。傷ついた人々、泣き叫ぶ子どもたち、家を追われ家族が引き離された人々。目にする光景は地獄です。プーチンは鬼にしか見えないでしょう。

 こんな非人道的な残虐行為が、一大国の一方的な大義によって堂々と繰り返されていることがとにかく信じられません。今はいったいいつの時代なのかと目や耳を疑ってしまいます。第二次世界大戦中に日本やドイツが行ってきた侵略戦争、アメリカが主導してきたベトナム戦争やイラク戦争などが頭に浮かびますが、どんな大義があろうと正当化される戦争などそもそもないと思います。ましてや、民間人を標的にして殺戮を繰り返し、降伏を迫るなどとんでもない話で、鬼のプーチンをなんとか退治できないものかという気持ちを持っているのは、子どもたちだけではありません。

 ロシアのウクライナ侵攻はこの先どんな道筋をたどるのでしょう。たとえ、ウクライナが降伏したとして、ロシアはこの先どうするつもりなんでしょう。この文章を書いている時点で、ウクライナの国内外への避難民は1,000万人を超え、亡くなった人は数千人。亡くなったロシア兵の数も数千人と言われています。ロシアでも戦争反対のデモが起きていますが、参加者は捕らえられ、多くのロシア国民は真実を知ることもできない状態です。満州事変に始まり太平洋戦争へと突き進んでいった我が国の一時代もおそらくこんな状態だったんじゃないでしょうか。このプーチン独裁国家も国際社会でまともに生きていける道があるとは思えません。

 遠く離れた日本にいて、私たちにできることは何かあるでしょうか。それは、ウクライナ国民に何らかの支援を届けること。そして、”STOP WAR” の声を上げ、平和の大切さを訴えることではないかと思います。

 

戦争は 人が死にます

戦争は 住む家をなくします

戦争は 家族を引き裂きます

戦争は 愛する人を奪います

戦争は 子どもたちの希望と未来を奪います

戦争は 勝っても負けても悲しみをもたらすだけで

戦争は 勝っても負けても幸せにはなりません

平和とは?

ひとことでいえば 戦争をしないことです

  ”STOP WAR”

 

おおきな木 杉山三四郎