23回目となる新春恒例さんしろう絵本ライブ

 新年です。おおきな木が始まって、なんと25回目の新年です。5月には満25歳になります。25周年を迎えるにあたって、10月末にはリニューアル工事をしました。10年ほど前からの汚れもたまり、庭も生い茂っていたので、外壁塗装や庭の剪定をしてきれいになりました。シンボル旗も新調しました。ほどよい風の日に、高畠純さんのイラストによる黄色いコアラがそよいでいます。そして、みなさんにくつろいでいただけるベンチを特注しました。ときどき、ここで記念撮影をしていかれるご家族連れがありますが、寒い冬も終われば、もっと愛用していただけるのではないかと思っています。

 さて、来たる1月20日(日)には、新春恒例「さんしろう絵本ライブ」があります。恒例と言っていますが、何回目になるんでしょう。ちょっと調べてみました。店がオープンしたのは1994年5月ですが、そのころから毎月「おはなしひろば」という名前で、いろんな方に来ていただいて人形劇や落語やコンサートなどをやっていました。そして、3年目となる1997年1月から、絵本屋のオヤジが何かやってもいいだろうということで、主人が直々にステージに立つことになりました。そんなわけで、これを第1回とすると第23回になります。

 でも、このころはまだ「絵本ライブ」という名前は使っていなくて、第1回は「絵本であそぼう」、第2回は「絵本とことばのバラエティ」という名前で、絵本を読んだり歌ったり、あそび歌やパネルシアターや紙芝居などもしていました。そして、1998年8月に岐阜市の未来会館(現在は清流文化プラザ)で行われた「絵本カーニバル」(主催:岐阜県産業文化振興事業団他)という大きなイベントで、「さんしろうおじさんの絵本ライブ」という名前が生まれました。

 今では絵本の読み聞かせイベントのことを「絵本ライブ」と呼んでいる方が多くなりましたが、当時は僕が知る限りそんな言葉はなく、絵本カーニバルを担当された岐阜県職員のKさんが、「絵本ライブというのはどうですか?」と提案してくださり、僕がやっていることはまさにこれだ、と我が意を得たわけです。そのころ、絵本を歌うレパートリーもどんどん増えていき、単なる読み聞かせとは違って、音楽が大きなウエートを占めるステージになってましたから、まさに「ライブ」だったんです。以降、いろんな絵本作家の方とのジョイントでも「絵本ライブ」という名前で催してきました。

 そして、1999年の新春ライブが「絵本ライブ」という名称での第1回(実質的には第3回)です。初めのうちは一人でいろいろやっていましたが、その後サポートを申し出てくれるミュージシャンが一人、二人と現れ、そのルートからアレンジャーの伊藤精一さんと出会うことになりました。精一さんが加わったライブが、2004年1月。その年の10月、彼のアレンジと録音でCDデビューを果たすこととなりました。

 その後、2007年に2枚目のアルバム、2011年に3枚目をリリースしていますが、3枚目の録音に参加してくれた若手のミュージシャンたちが「せーちゃんす」を結成し、2012年の新春ライブから「さんしろう絵本ライブ with せーちゃんす」という豪華なステージとなって、今回第8回を迎えます。毎年欠かさず来ていただいているお客様も結構あって感謝感激です。

 とまあ、皆さんにとってはどうでもいいような「絵本ライブの歴史物語」でしたが、今年は25周年記念イベントをいくつかやります。どうぞご期待ください。

おおきな木 杉山三四郎